資材の揃えやすさやデザインの自由度などで大人から子どもまで人気のUVレジン。
いざ作ってみたらなんだかベタベタしている、中のほうが固まりきってない…なんてことありませんか?
今回は、UVレジンの固め方についてまとめました。
UVレジンの固める際に必要な道具は?
UVレジンはその名の通りUV(紫外線)によって硬化します。
そのため、太陽光でも固めることはできるのですが、よく晴れた日に日のあたる場所に数十分~数時間置かないとならないためあまり効率的ではありません。
継続的にUVレジンで作品を作りたい場合はUVランプの使用をお勧めします。
UVランプには主にジェルネイルに使われる9WとUVレジン用の36Wがあります。
36Wのほうが硬化時間が短いけれど本体が大きく、9Wはボディが小さくて硬化時間はやや長い、と、一長一短なのでこの辺りはお好みで選ぶと良いでしょう。
また、ジェルネイル用として売られているペンライトタイプもありますが、こちらはあくまでネイル用なので、仮止めやミニチュアパーツ用のものとしてお考え下さい。
UVレジンの固め方
36WタイプのUVランプで説明します。
モールドやフレームにUVレジンを流し込み、揺らさないようにランプの中に入れます。
ランプ内のトレイがスライドするタイプもありますが、トレイをはめ直す際にガコンと揺れるので手で入れたほうが安定するでしょう。
タイマー付きタイプの場合120秒で自動的にライトが消えてくれます。
小さな作品であれば2分でもおおよそ硬化するので活用しましょう。
もちろん、もっと短くて良い場合は手動でランプを入り切りすることもできます。
ランプの点灯中は目を傷めないように入り口をふさぎましょう。
鏡を使用すると、光がさらにレジンに当たって効果的なようです。
取り出してみてべたつきがある場合は追加で5分ほど照射します。
それでもまだべたべたしている場合は「硬化不良」と呼ばれるもので、放置しても改善はされません。
エタノールや除光液、あるいはレジン拭き取り液を目の細かいコットンに含ませて表面の未硬化レジンを拭き取るか、ネイル用のトップコートやニスを上塗りします。
なお、ネイル用のトップコートを使用する場合、ハケに未硬化レジンが付着するのでできるだけ自爪用との併用は避けてください。
お勧めはタミヤの「つや出しニス」です。
100円ショップなどの安価なレジンによる未硬化であれば、清原のレジンや太陽の雫など品質の良いレジンを表面にだけでも使用するとべたつきは改善されるかもしれません。
UVレジンの固め方のコツは?
このように表面の硬化不良はいくつか手直しの方法もありますが、中の硬化不良は直しようがありません。
おそらく硬化不良の一番の原因は着色の方法です。
特にマニキュアや絵の具など正規のUVレジン着色料でないものを混ぜすぎると光が通らずドロドロのままに。
マニキュアをUVレジンが不透明になるまで混ぜてから硬化させてみたところ、表面は形になったけれど穴をあけたら中から液体がビュッと出てきた…なんてことも。
UVレジンにはっきりとした色をつけたうえで固めたいときに主に使われているのはピカエースの顔料です。
パウダー状でレジンに溶けやすく、定番の着色方法の一つです。
色をつけるパウダー以外にも暗闇で光る蓄光パウダーやホログラムなどピカエースさんからは様々なアート剤が出ているので手芸店や通販でお好みの材料を探してみてください。
より透明感のある仕上がりにしたい場合はインクタイプの着色剤が良いでしょう。
日新レジンの「NRクリアカラー」は、初めは取扱いが難しいかもしれませんが、クリア感を保ったままの美しい発色で人気です。
- 着色剤はちょっと手が出せない
- マニキュアや絵の具で済ませたい
という場合は土台となるミール皿などに模様を塗って、その上から無着色のUVレジンを盛るという方法が最も確実です。
UVレジンライトがなくて固めることはできるの?(代用できるの?)
そもそもなぜUVレジンは紫外線で固まるの?
UVレジンはいわば「液状のプラスチック」、紫外線(UV)は電磁波の一種です。
そして紫外線には数種の波長があり、そのうちの短波長がレジンの中に含まれる「光重合開始剤」にあたると「重合」と呼ばれる反応が起きて硬化します。
要するに陽に当てておけば確かにそのうち固まるのですが、UVレジンに合った強さの紫外線を安定して照射し続けることが必要となってくるため、UVランプの使用が推奨されるのです。
LEDのランプもありますが、前述の波長が大きく異なる商品を使用した場合は硬化しない可能性があります。
「光重合開始剤」が反応するのは315~400nmあたりのUV-A波と言われていますのでLEDランプを購入したい場合はこれらの記載を確認してみてください。
100均のライトでも大丈夫?
100円ショップでもペンライトタイプのUVランプが販売されています。
ボールペンなどのように手に持って使えるため、作品を手に持って照射させたい場合に有用かもしれません。
しかし、なにぶんピンポイントな照射のため、アクセサリー全体の仕上げとしては推奨はできません。
部品をくっつけたり、ちょっとした補修など、大きいランプを出したくないときの応急処置的な使用が良いでしょう。
また、箱型のUVランプのようにライトを何かでふさぐことができないので目の保護のためにUVカットサングラスやゴーグルの使用をお勧めします。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回はUVレジンアクセサリー作りに欠かせない工程である「硬化」について重点的に紹介させていただきました。
UVレジンの固め方についてよく知っておけば、作品づくりの最後の最後に失敗してがっかり…なんてことも軽減されますので是非、参考にしてみてくださいね。
・UVレジン型の選び方や代用できるものについて紹介した記事はこちら
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